2004年 シゴトガイド(あさひかわ先頭集団)インタビュー記事より |
新しい物を買っても使い方をきちんと把握して |
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いなければ活用することはできない。同じく、 |
遊びのための道具は、その楽しみ方を十分に |
知つてこそ価値があるというもの。 |
「ホピ一シヨツフてづか」は、遊び遊具と一緒に |
遊び場も提供している模型店。 |
そして1983年オープンし、長きにわたって |
お客様に愛され続けている店でもある。 |
今から22年前、32歳の時に脱サラして |
模型店を始めた。これだけ聞くと、趣味が高じて |
の展開かと思いきや、そうではない。「独立して |
自分で何かをやりたくなったんですよね、 |
プラモデルで遊んでいたのは子供の頃だけ |
なんです」。ちょうどその頃テレビなどでも話題に、 |
なっていた「結婚しない世代,、結婚しても子供は |
つくらない」と話すタレントや有名人がいたこと |
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から[将来は、少子高齢化社会になるのでは?」といち早く予測。そこで[大人にも十分楽しめる模型店を開く |
ことを思いついたんですよ」。そして会社を辞めて早速7坪の店をオープンした。 |
当時、市内には数軒の模型店と、小売も兼ねた二次問屋が伺軒かあったため、価格競争に苦労したという。 |
「他店の様子や値段なども調べないで店を始めましたからね。開店して2〜3年は、いつ止めてもいいという状態で |
したよ」と笑う。そんな状況が一変したのは、これもある思いつきからだった。きっかけとなったのは、ミニ四駆 |
と呼ばれる小型模型自動車。「新しく発売されたから、小学生だった息子に作らせたんです。 |
『お父さん!これ面白いよ』という言葉を聞いて、試しに駐車場に自作のコースを作って息子の友達を集めて |
スピード競争をして遊ばせてみたんですよ。そうしたら、人気が出てね、最初4〜5人だったのが、10人、20人と |
集まるようになっていったんですよね」。そしてその半年後、図らずもこの模型自動車 "ミニ四駆"が全国的な |
大ブームとなり、先駆けて商品を扱い、レースまで開催していた「てづか」は、これを機に一目置かれる存在に。 |
「ミニ四駆の新製品が出た時には、店の前に何10人もの行列ができましたよ」。こうして「商品を売るだけではなく、 |
その楽しみ方を知ってもらうこと」が、店のスタンスになった。 |
そして2年前、ラジコンカーコース、模型教室や展示会の出来る建物を探して、店舗を移転したのもそのためだ。 |
現在、店内の1階には常設のミニ四駆コースを、2階にはラジコンの本格的なコースを設置している。 |
「実際に経験してみないと楽しさは分からないですからね。それに、店内のコースなら走らせていて何かあれば、 |
すぐに対応できて都合がいいんですよ」。お客様は、20〜50幾代の男性を中心に家族連れやカップルなど様々。 |
「うちに来るお客様のほとんどは、面白いものがあれば買おうと思っている人。だから、スタッフには知識を備えて |
積極的な接客をしてほしいですね」。豊富な品揃えに、常設のコースそして、イベントなども数多く開催している |
ため、お客様を飽きさせることはない、小学生の頃から大人になってもずっと来てくれている人が何人もいますよ。 |
「どこどこに就職したよ、結婚したよ、子供が生まれたとか報告に来てくれるとうれしいですね」。 |
一方、最近の子供たちに対しては気になることがあるという。「フラモデル教室なども開いているんですが、 |
道具の使い方を知らない子が多くて『大丈夫かな』と思うこともありますね。プラモ作りは、想像力が養われるし、 |
色々工夫したり、考えたりするからすごくいい遊びだと思いますよ」。大人たちには打ち込める趣味を、子供たち |
には物づくりの面白さを。テレビゲーム全盛の時代だからこそ、模型店が果たす役割は大きいのかもしれない。 |
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